「医者が教える食事術-最強の教科書」読了。最新の医療データから見る「糖質」との付き合い方。

書評

ちぇこです。

医学博士の牧田善二さんが出された「医者が教える食事術 最強の教科書」を読みました。

新たに学んだことと、今後の食生活に取り入れたいと思ったことを書いていきたいと思います。

糖質中毒は薬物中毒と同じ

食べ物が豊富にある現代日本人と違い、私たちの祖先は長い間飢えていました。

そういう状態にあった祖先の脳には、「チャンスがあったら糖質を取りなさい。血糖値を下げすぎてはいけない」という指令がプログラミングされています。

「野菜嫌い、魚嫌いはいても、ごはんやラーメンが嫌いな人はいない」のはそういう理由があるんですね。なるほどなあ、と納得してしまいました。

そして、糖質を食べたときにはご褒美として幸せを感じるようにできています。

糖質を摂取して血糖値が上がるとセロトニンドーパミンが放出されて脳が快楽を得るのですね。

これらは飢えで命を落とさないようにできた仕組みですが、現代人は飢えていないのに糖質を摂りすぎている状態です。

アメリカの研究では、「薬物依存と食べ過ぎはメカニズムが似ている」と指摘されています。

どちらも、脳が報酬を得るために繰り返す中毒である点が似ているんですね。

だから、痩せたいのに食べるのをやめられなかったり、甘いパンがやめられなかったりするのは、意志の弱さではなく脳がやられている状態なのだ、と指摘しています。

本書には糖質中毒のチェック項目があるのですが、チェックするまでもなく、私は完全に糖質中毒である自覚があります。

また、病気を研究し、その根本原因をたどると、必ずそこには砂糖がある、という研究もあります。

シュガーホリック脱出は私の長年のテーマでもあるため、さらに読み進めて食事の仕方について知識を本書から得たいと思います。

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痩せるには、まず食事

本書では、運動するよりもまず食事を変えることが先決である、と述べられています。

「運動をせずに食事だけでダイエットを行うと筋肉が落ちてしまう」という説もあるけれど、食事制限で痩せると筋肉が落ちるのはウソである、と断言しています。

食事で糖質を制限すると、まず最初にグリコーゲンが使われ、次にようやく脂肪が燃えます。その脂肪が全部使われてしまったときに初めて、筋肉のたんぱく質からエネルギーを得るようになるそうです。

筋肉からエネルギーを得なければならないほど食事制限を貫いてしまうことは考えられないというのです。

よって、まずは糖質制限を、ということなんですね。

体に悪い糖質ベスト5

 

また、糖質と言ってもその悪性度は食品によって違います。

著者は、次のようにランク付けしています。

悪性度ナンバー1:缶コーヒーや清涼飲料水、ジュース

悪性度ナンバー2:砂糖の入ったお菓子

悪性度ナンバー3:果物

悪性度ナンバー4:白米、白いパン、うどん

悪性度ナンバー5:玄米、全粒粉パン、芋類

私は缶コーヒーや清涼飲料水・ジュースを飲むことはないのですが、お菓子やスイーツはやっぱり大好きです。

また、果物や果物を絞ったジュース(駅のフレッシュジューススタンド)なども好きです。これに関してはスムージーや果物ジュースでのダイエットが流行った時期もありますよね。

本書では、上記のものは体に悪いものとして、指摘されています。

では、普段はどんな食事をすればいいのか?

読み進める中で、私が心にとめておこうと思ったのは以下の点です。

海藻やキノコを積極的に食べる

海藻やキノコは糖質がほぼゼロ。しかも食物繊維が豊富。糖質制限ダイエットを成功させるには、強い味方になってくれるそうです。毎日、出来る限りこの2種類が入るように献立を考えたいと思います。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を半分ずつ摂る

糖質制限をしても、たんぱく質が豊富なおかずを食べると満足ができます。

肉や魚、卵はたんぱく質の塊ですが、食べ過ぎるとコレステロールが上がってしまうので、豆類などの植物性たんぱく質と半々くらいに摂取するのがおすすめだそうです。

糖質や果物は朝食に持ってくる

糖質を全くとらないのは我慢できない!という場合には、朝食で摂るようにします。

サラダや具だくさんの味噌汁、ヨーグルトの後に食べると血糖値の上昇が抑えられるとのことです。

朝に食べる理由は、「これから1日働くから、朝に食べておけばブドウ糖も使われてしまうのでOK!」ということのようです。

また、果物に関しても、1日の始まりに食べることで、ミネラルやビタミンが有効活用されて糖分が消費されやすくなります。りんごなどはできるだけ皮をむかず、みかんなどは袋ごと食べて食物繊維を一緒に摂取すると良いとのこと。

パンは天然酵母・全粒粉のものを食べる

一般的に売られているパンは添加物がてんこもりなので、パンを食べるなら天然酵母で発酵されたもの・全粒粉で作られたものをおすすめするそうです。

ヨーグルトを毎日少しずつ食べる

腸内細菌を整えてくれるヨーグルトを、毎日少しずつ(100g前後)摂るのがおすすめ。

ヨーグルトは菌種が様々で、相性があるので自分に合うものを探すことが必要だそうです。

甘さが欲しいならはちみつを使う

砂糖にはない抗酸化作用があり、適度に摂取することで健康維持に役立ちます。(1日にティースプーン1杯くらい)

今注目されているのが、オーストラリアのジャラハニーニュージーランドのマヌカハニーだそうです。

小腹が空いたらナッツを食べる

著者は、本書で日本人のルーツとして「縄文人」を見習うことベースにしています。

そのため、小腹が空いたときも、ナッツをおすすめしています。血糖値を上げず、ビタミン・ミネラル・たんぱく質など理想の栄養分を補給することができます。

寝る4時間前までに夕食を終える

これも、よく言われていることではありますが、なかなかできていないことの1つです。

私たちに備わったシステムでは、食べたものが完全に消化・吸収を終えるまでに4時間くらいかかるという根拠から、4時間前には食事を終わらせるのを推奨しています。

また同時に、「寝る前のスイーツをいますぐやめる」。ドキッ。これも気を付けます…。

豆類をたくさん食べる

大豆などの豆類には、良質の植物性たんぱく質だけでなく、ビタミンEも豊富。抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富だそうです。

世界の長寿地域では豆類が多く食べられているとのこと。

豆腐、納豆、豆乳、枝豆、空豆、さやいんげん、さやえんどう、小豆、うずら豆、ひよこ豆、れんず豆、花豆などなど。積極的に摂っていきたいものです。

野菜はたっぷり多種類食べる

野菜は1日350g食べることが推奨されています。そしてできる限り無農薬にこだわること。

今は無農薬野菜のネット通販もたくさんあるので、吟味したいですね。

お酢を積極的に摂る

お酢は血糖値を下げ、疲労回復にも役立つ万能食材。

***

いかがでしたでしょうか。

私が心に留めておこうと思った項目のみ挙げていますが、本文にもこの何倍もの情報が載っていて、どれもとても勉強になります。

医学博士としての立場で書かれた本書を読めば、最新のダイエットに関する知識が得られること間違いなし!です。

 

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