オカムス「お母さん、娘をやめていいですか?」最終回の感想!自分の人生を生きる。

映画・ドラマ

毎週楽しみにしていたNHKドラマ「お母さん、娘をやめていいですか?」がついに昨日完結しました。

今日はその感想を書いておきたいと思います。

ぶっ飛んでいるようで、リアリティのある母娘の関係

たまたま夫が見つけて、何気なく観だしたこのドラマ。普段日本のドラマをリアルタイムで観ることってほぼない我が家ですが、このドラマは毎週楽しみにしていました。

このドラマは、自分の母娘関係と照らし合わせながら観ることができるのが最大の醍醐味だと思います。

先日友人とお茶をした際に、「おかむす」をお互い観ているということで盛り上がりました。でも、友人自体はお母さんとの関係に悩んだこともなく、だからこそあのドラマはひたすら「怖い」ものに映るようでした。

私の場合は、ドラマのママとみつき程では全然ないものの、「あ~わかるなあ」と思う部分が少しありました。

だから、観る人や、どの立場で観るかでこのドラマは印象がだいぶ変わってくるのだと思います。

私はまだ子供がいないのでひたすら「みつき」目線で観ていますが、いつか母になった時にはまた印象がだいぶ変わってくるのだろうなと思います。

さて、程度は違えど、やっぱり母娘関係に悩む人は多いと思います。
母娘って、一番身近にいる同性であり、共同体のような縛りがあるからです。

私自身、小さなころからまわりの反応を伺って、自分の動き方を決めるタイプでした。

常に相手が優先。

でも実は、これは母の姿を投影していたんだなって、今はわかります。
母もそうだったんですよね。

人は影響しあって生きていくものなので、当然母親がどんな言葉をかけてどんな考え方をするかは、子供に多大に投影されると思います。

私はまわりの反応を軸にして生きるばかりに自分で軸を作ることがなかなかできず、気づかないうちに母を頼り、母に依存するようになっていました。

何でも母に相談して、苦しい時にはいつも最終的に泣きながら母に相談して。

就職先を決める時でさえ、自分では決める勇気がなく、母に導いてもらったようなこともありました。

母も私を何でも言える相手という認識でいたと思います。

だから、お互いに良くない依存の関係になってしまいました。

ドラマの結末に納得。

ドラマでは、みつきとママ、後藤さんとお母さん、それぞれが母と子という立場ながら「物理的に距離を置く」形で結末を迎えました。

私はこの結末にすごく納得しています。

それが一番いい方法だし、「距離を置いていいんだ」ということを、このドラマは伝えてくれているんだと思います。

実は私も、上記のような母との良くないスパイラルを抜け出すために、4年ほど前から意識して母と距離を置くようにしました。

距離を置くというより「自立を決意した」というのが正しい言葉だと思います。

何でも母に相談するのをやめて、すべて自分で考え、自分で責任を取り、自分で喜びも悲しみも受け止め、自分で前に進んでいく。

みつきが最終話でママに「自分で何かを決めたりするのを放棄して、うまくいかなかったらママのせいにしていた自分を卒業する」というようなセリフを言っていましたが、まさにそれです。

自分の人生を自分で進める決意をすることが、大事だと思います。

母の人生は母にしか生きられないし、私の人生も私にしか生きられない。

両親に頼られて重い責任感を背負いながら、純粋で真面目ゆえにその呪縛にずっと囚われていた母。そんな母に同情し、「私が幸せにしてあげなきゃ」と思っていたけれど、今度はわたしがそれを手放すことにしました。

もちろん母には幸せになってほしいです。

でも今迄のわたしはやり方が間違っていました。

母を変えようとするのではなく(母もそんなこと望んでいないでしょうし)、私自身が私自身の人生を生きて、幸せになること。

そして私が幸せに生きている姿を見せることで、母も喜んでくれると思うのです。

そうやって意識を変えたことで、もともと仲は良かったですが今はさらにお互い良い距離と思いやりで、毎日ハッピーに暮らしています(^^)

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どうしてこんなに母娘関係で人は悩むのか

今回、わたしのようにこのドラマにはまっている人がたくさんいて、番組の掲示板はたくさんの書き込みであふれていることを知りました。

ちらっと見ただけですが、本当に母娘関係で悩んでいる女性が多いようです。
中には読んでいるだけでも私なんかが想像できないくらい、本当につらくなるような経験をされている方がたくさん。愛のある言葉を一度もかけられなかった、兄弟と差別して育てられた、大切なものを奪われる、等々。

母と娘といっても違う人間です。

家族というだけで、お互いの境界線にズカズカ入る権利はないですし、主導権を相手に渡す必要なんて全くありません。

だから、毒親に対しては、ドラマのように一度「独立した個人」としての自分を取り戻し、母親と距離を置くのはものすごく全うで正しいことだと思います。

それでも、なかなか切り捨てられないのは、やっぱり私たちが

お母さんが大好き

であるからだと思うんですよね。

愛されたいし、認められたいし、無条件に大切にしてもらいたい。

それと同時に、お母さんを愛したいし、認めたいし、許したいし、大切にしてあげたい。

そんな気持ちがみんな、根底にはあるんだろうなと思いました。

だからこそ、まずは自分で自分を愛して、認めて、許して、大切にしてあげればいいのかな、と思います。

素晴らしいドラマに出会えて良かった

最後に、この衝撃的でリアルなドラマに出会えて、本当に良かったです。

井上由美子さんのオリジナル脚本も素晴らしかったですし、心理監修で信田さよ子さんが入っているというのが相乗効果を生んだのかなと思いました。

信田さよ子さんの本も話題を呼んでいるようです。

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