『あなたは半年前に食べたものでできている』を読みました。正しい食欲のセンサーを身につける。

書評
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

食欲コンサルタント村山彩さんの『あなたは半年前に食べたものでできている』。以前に読んだのですが、今回再読したので感想を残しておきます。

人間の食欲センサーはストレスでくもっている

食べたいものを、食べたいだけ食べて、健康的でいられる。

これがあり得ないと思ってしまっているのは、現在世の中に手軽で美味しいものが溢れているからかもしれません。

それらを想像しながら「食べたいものを食べたいだけ」という言葉を当てはめると、どう考えても健康的でいられるはずがないですもんね。

これは、「食べたいもの」という前提(それが本当に本能から食べたいものなのかどうか)がそもそも違う、ということなのだと思います。

著者のいうように野生動物はダイエットなんて意識せず食べたいものを食べてただ生きているその状態で、太ることはありません。

そこで著者は、「人間の食欲センサーがストレスでくもってしまうから、不健康になるのだ」と言っています。

逆に言えば、正しい食欲センサーさえ取り戻せば、健康な体になれるということ。

食欲センサーを取り戻すには、毎日20分の運動をする。

この本で一番多く書かれている主張としては、「毎日20分のランニングをすると良い」ということ。そうすることでお腹が空き、体が本当に欲しているものを食べたいと思うようになるというのです。

やはり、運動ですよね。
私も毎日運動不足なので、今回改めて運動の大切さを実感することとなりました。

そもそも、なぜ、私は体に悪いと思われるものを食べてしまうのか?くもった食欲センサーは、なぜ体に悪いものを欲してしまうのか?

その答えに、すごく納得しました。抜粋します。

人間の体は、疲労がたまったり、精神的に追いつめられたりしてストレスがかかると、かかったストレスと同じくらい強い刺激で、そのストレスを打ち消そうとします。

刺激には刺激を。

だから心も体も疲れていると、砂糖たっぷりのお菓子や、揚げ物、ポテチ、辛い物、お酒などを欲してしまうのですね。

なにより「食べる」ということは現代においてはめちゃくちゃ手軽にできてしまうから、簡単にできるストレス発散方法として、私は無意識に自らそういった刺激の大きい食べ物を選んでしまっていたのだ、ということに気づくことができました。

食欲センサーはこうして壊れてしまったのです。

この、正しい食欲センサーを取り戻すのに有益なのが、「運動」だと著者は言います。

運動をすることで体の巡りがよくなり、悪い物が出て、本当に必要な栄養素がわかるようになると。

それでも、体に良くないであろうものを食べたくなった時どうするか。

その時にも、一度運動をする。
それができないときには、10秒考えてみる。
「これが、半年後の自分自身になってOKか?」

こうして、偽物の欲を潰していくそうです。

まずは、運動で体の掃除をしながらセンサーを取り戻す。

そして、食事の摂り方も考えていく。

著者は、国が出している「食事バランスガイド」をもとに食事のバランスを考えているようです。五大栄養素をバランス良くとる、一日で五味五色をとる。
その他にも、食材の選び方や外食の仕方など、毎日の食事で気をつけていることが多く紹介されていました。

amazonのレビューなどをちらっと見ると、なにやらやたらと厳しい意見も目立ちますが、私自身はこの「食欲センサーがくもっている」という提案がとても斬新でしたし、今読み返してもすごくすっと腑に落ちます。

だから過去の自分の食事があんなにも乱れていたこと、
何も考えず偽物に食欲に惑わされていたこと、
そして今も気づけば曇りがちになること。

改めて理解をすることで、気づくことがたくさんありました。

読めて良かった本です。

タイトルとURLをコピーしました