「あたらしい移住のカタチ」を読んだ感想と自分なりに見えてきたこと。

田舎移住

広告代理店でせわしなく働いて燃え尽きたあと、職を探しながらアルバイトをしていた時期があります。

そのアルバイトのひとつが、大ファンだった「自休自足」(現:「TURNS」)という雑誌の編集プロダクションでのアシスタント。

田舎暮らしがテーマのこの雑誌を編集している現場に、わたしも作り手として参加してみたいという好奇心からでした。

ほんの数カ月のことでしたが、今でもとても良い経験だったなと思います。

「新しい移住のカタチ」(byセソコマサユキさん)を買ってみた。

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あれから数年経ち、再び移住について考えだした今日この頃。

たまたま書店で「新しい移住のカタチ」という本と出会いました。

さっそく買って読み進めると、著者自身が沖縄への移住者であり、また過去に「自休自足」の編集に携わっていた関係で移住を考えるようになったそう。

勝手に親近感!

この本には、10組の移住をした人たちを取り上げています。

とりわけ私が気になったのは、以下の4点です。

移住のきっかけ・移住先とそこに決めた理由・仕事は?

10組ともそれぞれの移住ストーリーがあり、なるほどなあ、と楽しく読み進めていきました。

1.きっかけ

きっかけとしては、やはり東日本大震災というものが大きかったようですが、その他にも食の安全性・多忙な毎日などに疑問を持ち、移住を考えるようになった人たちが多いようでした。

2.移住先

移住先は日本全国さまざまで、ある程度移住者が多い地域ということを基準に選ぶ人もいれば、あえて移住者のいない田舎のど真ん中を選ぶ人もいました。また、もともとの出身県に戻る(Uターン)、という選択肢もありました。

3.決めた理由

決めた理由としては、自然が豊かであることや、東京とアクセスが良いこと、その町に偶然訪れて気に入ったから、就農するのに最適な土地だったから、地震が少ない土地だったから、自分の住んでいた土地と植生が近かったから、などなど。

4.仕事(生計の立て方)

仕事も様々。移住先で新たに起業したりお店を出す人もいれば、もともと手に職がある職人、その土地で新規就農した人、地域起こし協力隊に参加した人、アルバイトをしながら生活している人、などなど。

読後のワクワクした気持ちと、小さなモヤモヤの理由。

この本を手に取る前、そして読み進めている途中、たくさんのワクワクがありました。

「うんうん、そうそう!わかる。あ~こんな生活、いいな。わたしもこんな暮らしがしたい」

…やはり現在わたし自身が移住を考えているので、いろいろな移住者のナマの声を聞けるのは貴重でした。

一方で、わたしのこころの中でなんだかモヤモヤする部分も少しありました。

それを数日ゆらゆらと考えていたら、お風呂でそのモヤモヤの理由がわかりました。

地方に移住する=収入が減ることが前提!?

そうなんです。

下世話なちぇこさん(笑)、お金のことが引っかかっていたんですねー。ドヒャー!

この本を読んでいると何度か、

「東京時代に比べると収入は激減した。しかし、物価が安いから出て行くお金は少ないし、収入に代えられない暮らしの豊かさが田舎にはある」

というような言い回しが、出てくるんですね。

確かに、安く住めて、豊かな自然と、新鮮な食物が手に入るというのはものすごい価値のあることで、田舎ならではの豊かさを享受することはわたしも1番目指すところです。

でも、それを手に入れるには、なんだか金銭面で今と同じような収入は得られないのが前提、というような雰囲気が「移住」というものにはあるように思えました。

そう感じている自分を客観視することによって、わたしは移住をすることで環境という豊かさも、そして収入面の豊かさもどっちも手に入れたいんだな、という新たな気づきを得ることができました。

きゃー!なんてわがままなんでしょう。笑

環境も収入も、同時に手に入れたい。

そう思う前提としてまず、今の仕事環境にはとても恵まれているものの、収入に決して満足しているわけではないということと、もっともっと稼げるはず!という野心があります。笑

そして、それが田舎でできたらいいなあということ。

移住先で新たに見つかる新しいビジネスもあると思います。それはそれでワクワク!

でも、何も今やっている仕事をやめて退路を断ってゼロから田舎に飛び込むのではなく、今の仕事をそのままシフトできたらベストだと思っています。

もちろん、シフトできる仕事であることが大前提になりますが。

移住先のことは、結局は住んでみてからでないとわからない。

また、この本を読んでとても勉強になったことのひとつが、結局はその土地に住んでみて、暮らし方を調整していくものであるということ。

だから何度か訪問して、とりあえずの仮の住処を見つけたらそこに滞在し、時間をかけて本格的に地域や家は決めればいい。

はじめからすべて決めなくていい。

むしろ決めない方がいい。

今は移住に力を入れている行政もたくさんありますが、それでもやっぱりネットからの情報なんて、たかが知れてますもんね。

この10組の方たちの生きる姿勢を見て、あれこれ悩むよりまずは動くことだなと、思いました。

みんなとても軽やかに映ったし、人生はそれでいいのだと思いました。

失敗すれば方向転換すればいいし、その舵をきることそのものを楽しめばいいんだなと。

収入面を含め今はまだ夢のような話ですが、現時点では、絶対に引き寄せたいわたしなりの「未来の移住のカタチ」です。

こんなふうに、改めて自分の頭を整理できるとても良い機会でした。

「あたらしい移住のカタチ」おすすめです (❀ฺ´∀`❀ฺ)ノ

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