実写版「ハイジ」を鑑賞。期待をはるかに超えて良い映画だったので、超おすすめします!!

映画・ドラマ

ちぇこです。

先日、本国スイスで制作された「アルプスの少女ハイジ」の実写版映画を観てきました。

正直なところ軽い気持ちで観に行ったのですが、ものすんごく良かったので感想を残しておきたいと思います。

実写版映画「ハイジ」は、製作者の愛が溢れるほど詰まっていた。

もともと、この映画は「ハイジ」が大好きな夫のリクエストで観にいきました。

YEBISU GARDEN CINEMAで鑑賞。関東では神奈川のジャック&ベティで上映されているようです。うーん、もっと上映館を増やしてほしいぞ!笑

夫は世界名作劇場シリーズのファンで、今年はカナダの実写版「赤毛のアン」も観に行きました◎こちらも良かったです。

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夫のハイジへの想いはそれはそれは熱くて、以前某学習塾のCMでハイジのパロディが流れた時に「原作への冒涜だ」と怒っていたほどです。笑

わたしは正直なところ、ハイジのストーリーもうろ覚えな程度だったので、夫の付き添いくらいの軽い気持ちで鑑賞。

でも、始まってすぐにこの映画に惹き込まれましたし、観終わってからの幸福感はすごかったですね。

これは、日本でもっともっとたくさんの人に観てもらいたい映画だなと(えらそうだけどw)思ったのでした。

実際にこの映画はドイツ映画賞、バイエルン映画賞、ポートランド国際映画賞、スイス映画賞でそれぞれ受賞しています!!本国では2015年に公開され、今年日本で満を持して…ということなのでしょう。

それでは映画ハイジのどんなところが良かったのか、観終わって数日経った今、少しだけ振り返ってみたいと思います。

景色の美しさと当時の街並みにうっとり

まずはアルプスの壮大な景色と、そこで楽しそうに生き生きと暮らすハイジの様子。

それからクララのお屋敷に移ってからの、豪華な内装や街の様子。

どこも手を抜かれることが一切なく、本当にこの時代にタイムスリップしたような気分を味わいました。

それもそのはず、スクリーン上では全てが「19世紀のもの」であることに徹底していて、観客がハイジの舞台である当時のスイスを旅行しているような気分を味わえるよう、20世紀以降に作られた物はすべて取り除かれたそうです。

衣装も本当に素敵で、山をかけまわるハイジのボーイッシュな格好も、クララのお屋敷で着せられる豪華なドレスも素敵すぎてときめきが止まりませんでした。

登場人物がとっても魅力的

次に、キャスティングが素晴らしかった。

おじいさん役であるスイスの名優ブルーノ・ガンツ(「ヒトラー最期の12日間」など)もピッタリすぎてその演技に何度も涙したのですが、

やっぱりなんといっても主人公ハイジを演じたアヌーク・シュテフェンちゃんが最高でした。

この笑顔!!!

もうほんとにかわいくてかわいくてかわいくて…!!!

演技も素晴らしくて、終始わたしはこの子の虜でした。

アヌーク・シュテフェンちゃんについて個人的にもっと調べたかったのですが、情報があまりありませんでした。

しかもwikipediaには

Agrippi und Steffen haben angekündigt, künftig nicht weiter als Schauspieler arbeiten zu wollen.

とあり、まあチンプンカンプンだったのでgoogle先生に翻訳してもらったところ

アヌーク・シュテフェンはどうやら今後俳優をやるつもりがないらしい…ガーン。笑

今後がとっても楽しみな女優さんだなと思っていたので、勝手に振られた気分になったのでした…笑

心の問題を捉えたストーリーが秀逸

さて、この映画の素晴らしかった点の3つ目として、登場人物それぞれの心の動きがすごく丁寧に描かれていたことが挙げられます。

主人公であるハイジがクララへの配慮から自分の気持ちを抑圧しすぎて、夢遊病になっちゃうシーンはちょっとショッキングでしたね。

人は自分の人生を生きていない(自分らしく生きられていない)ときに、代わりに病として表に出てくることも多いと思うのですが、小さな物語の主人公にこういった形で心理面を表現させるのってけっこう画期的だと思いました。

クララも同じように心因性の病気ではあったのですが、私から見ると(今風にいうと)「ちょっとメンヘラ少女だな」といった印象を持ちました。(ひどい。笑)

これは、映画を観終わったあと夫から聞いたところによると

この当時のヨーロッパでは、医学の最先端として「こころの病」「病気の原因はこころが起因する」といったことが言われはじめた頃だというのです。

ハイジの作者も、この時代の気風に多分に影響を受けていたのだろうということなんですね。

そのことを考えると、ハイジが抱えている心の傷もクララが抱えている心の傷も、丁寧に描いたこの作品はやっぱりすごいなと改めて思ったのでした。

ちなみに、冒頭で人嫌いで村の人々に「人殺し」だと言われていたおじいさんも、その理由はクリミア戦争で人を殺してしまったことにありました。そして何より本人がそれにより周囲をシャットアウトしていたという背景設定があったのだそうです。

うーん。深い…。

登場人物それぞれにいろいろな気持ちがあって、いろいろな背景があって、でもそれぞれの出会いによって影響を受け、相乗効果で明るい方向に道が開けていくストーリーに心が温まりました。

あと、クララのおばあちゃんも素晴らしかった。

人の心を見抜く力、思いやる愛情、「待つ」「信じる」ことができる心の余裕、言葉の繰り出し方。

私は人生の終わりごろあんなおばあちゃんになっていたいと決意しました。

今までは、「ハリーポッター」に出てくる「ロンのママ」が最終目標だったのですが、目標にしたい人がまたひとり増えてしまった。笑 ありがてぇことですよ。まったく。

あー本当に素敵でした。

愛があって、自然があって、その人がその人らしく生きられる環境があって。

その世界観を2時間たっぷりと観せてもらえて、ほんとに良かったです!!

実写版映画「ハイジ」おすすめします!

予告動画はこちらから↓

 

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